日本株運用者の視点

アクティブ運用を考える

2016年03月14日

荒井 卓

荒井 卓

日本株式運用 副責任者 プロダクトマネジャー

株式運用の世界では昨今、従来からあるパッシブ運用に加えて、スマートベータ運用が大きな存在となってきており、上場投資信託(ETF)などを通じて、投資家にとっては低コストの有用な選択肢となっています。アクティブ運用に従事する私どもとしては、ここで改めてアクティブ運用の付加価値について考えないといけません。

株式市場において規律をもたらすことや、株式に投資することで会社を応援するなどの社会的な役割としてアクティブ運用に意義はあると言えるかもしれません。しかしながら、結果として投資家の求めるもの、その多くの場合はリターンであり超過収益ですが、それを提供できなければ、やはりその存在意義を正当化することはできません。ではどのようにして継続的に運用の成果を出すのか、それは投資哲学であり、投資アプローチであり、実際にそれに従事する人材に答えがあります。そして、その根底には長期的な取り組みがあると考えています。もちろん、長期を言い訳に短期的にでも継続的に成果を出せないのでは、投資家の期待を裏切ることになります。成果が出せないのはどこかに問題があり、修正が必要になります。そうした不断の改善努力をしながらも、確固たる投資哲学、規律があり、質の高い投資アプローチを実践することで結果を出し続けることは可能であると考えています。

アクティブ運用で実践する長期投資では、将来的、持続的に利益成長できる企業かどうかの判断が求められます。そして、企業の将来予測の根拠としてESG(社会、環境、企業統治)の観点もありますし、定性面での評価が重要になります。こうした将来をみる努力はパッシブ運用やスマートベータ運用には求められません。もちろん、リサーチにおいて評価の質を高める努力はしていながら、常に正しい評価、判断ができるとは言えません。そのために、リスク管理も重要になっており、ポートフォリオを運営するファンドマネジャーの大事な役割の一つとなっています。こうした運用チームで責任を持ち、不断の努力で質の高いリサーチ、投資判断を実践していくことで運用成果を出していく、そうしてアクティブ運用に意義があることを示していくことが運用会社の責務であると考えています。

 

本コラムでは、日本株式運用チームのファンドマネジャー、アナリストが毎月入れ替わりで市場や業界での注目点、気になった話題などをご紹介します。

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