臨時レポート

コモディティ市場見通し

2016年04月14日

コモディティ市場の概況

コモディティ市場は、過去数年にわたり下落が続いているため、底打ちも近いと見ています。今後反転を機に2016年そして2017年以降も、上昇相場が続くと考えます。コモディティ市場の反転のカギとして、次の3つの要因が挙げられます。

  • 地政学:サウジアラビア、ロシアの政治的影響による原油生産調整
  • 米ドル:2016年1月以降、米ドル安が急速に進行
  • 需給バランス:原油、砂糖、植物油などの需給バランスの調整進展

これら3つの要因を背景に、主要指標、市場心理、ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)のいずれの観点においても、コモディティ市場はまさに重要な転換点を超えたばかりで、足元復調の兆しがみられます。一方、こうした反転のカギは依然として市場に十分織り込まれていないと考えます。

現物商品に対する持続的な需要増加に加え、これまでの価格下落に伴う投資抑制による供給不足は、コモディティの価格上昇を後押しする重要なポイントと言えます。世界経済が大幅に減速しない限り、商品の多くは需要が供給を上回る状態が今後2~3年継続すると考えます。特にインドの経済成長の拡大に伴う、コモディティ需要の増加が注目されています。

エネルギー

次の2つの要因を背景に、ファンダメンタルズが改善し、足元エネルギー価格が反発したとみられます。

  • 米国のシェール採掘会社が生産量および設備投資をかつてないほどに削減
  • サウジアラビア、ロシアなど主要産油国が原油増産の凍結で合意

原油 世界的に生産量は2016年および2017年を通して減産されると見ています。一方、新興国における自家用車の増加など構造的な要因から、保守的に予想しても世界的に原油の需要増加が続くと考えます。新興国の中でも特にインドでは、中国を凌ぐ勢いで、原油需要が急増しています。 こうした需要増加に対して供給削減が進むに伴い、原油価格はさらに持続可能な水準まで上昇すると考えます。過去2年連続して原油供給量が減少したのは約15年前の2001年・2002年*で、その際約5年にわたり原油価格は上昇基調で推移しました。シュローダー・グループでは、2016年末までの原油価格の見通しとして、約50ドル~60ドル、あるいはそれ以上まで上昇する可能性があると予想しています。
*U.S. Energy Information Administration

天然ガス

米国では2015年末の記録的な暖冬に伴う暖房需要の減少などを背景に、年初天然ガス価格が予想外に弱含む展開となりました。しかし、これは一時的要因であり、季節調節後の水準では、すでに市場は供給不足の状態にあると判断されます。このため、今後気候が平常に戻るにつれて、天然ガス価格は安定を取り戻し、6~12カ月以内に上昇基調に転じると考えます。

貴金属

金 年初、株式市場の低迷、対米ドルの中国人民元安、米国の経済成長の弱含みなどの複合要因を背景に、金価格が急騰しました。これらの要因が一服した2月・3月にかけても、投資家の資金流入が続き、金価格は上昇基調を維持しています。ただし、金をはじめ、コモディティ市場が復調し始める以前から、物価上昇の兆しがみられたことなどを鑑みると、最終的には2011年のピークを超える上昇は見込めないと考えます。

ただし、米国の長期金利が当面低水準にとどまると予想されることに加えて、欧州や日本の追加的な金融緩和策、中国の企業や個人が抱える過剰債務に対する政府の取り組みなどのマクロ経済要因を背景に、今後もある程度の期間、金への資金逃避が続くことが予想されます。一方、短期的には下げに転じる可能性もあり、注視する必要があると考えます。

ベースメタル

1月中旬の下落以降、原油価格が大幅に上昇した一方、銅価格は小幅反発にとどまりました。これら主要コモディティの価格動向には相関性があるものの、両商品のファンダメンタルズは対照的と言えます。産油量は足元減少傾向にある一方、銅の供給は今後も引き続き増加すると見込まれます。ただし、ベースメタルの価格動向のカギとなる中国のインフラ設備や建設活動ついては、需要増加をけん引するほどの回復は期待できないと考えます。こうした環境下、全般的にベースメタルは他の商品を下回るパフォーマンスが予想されます。

農産物

2016年、農産物商品については、次の3つの要因が市場を下支えすると考えます。

  • 農産物商品(とうもろこし、小麦、大豆など)価格の多くは、過剰供給の状況を織り込み済み
  • インドが再び農産物商品(特に植物油)の最大輸入国となる見通し
  • 特に対ブラジル・レアルの米ドル安の進行(特にコーヒー、砂糖などの商品に恩恵)

穀物や油糧種子においては、世界的な過剰供給、輸出競争、新興国市場の輸入減速などのファンダメンタルズのマイナス材料が懸念されますが、春季は北半球にとって重要な植え付け時期であるため、今後3カ月程度は天候や土壌状態が市場動向のポイントになると考えます。

米国の生産量の急増、国内消費の伸び悩み、輸出競争の激化などを背景に、食肉商品のファンダメンタルズが弱含むとみられ、第2四半期は価格の下振れが予想されます。

 

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