3分でわかるラテンの今

注目を集めるラテンアメリカ地域のスタートアップ企業

2018年9月11日

 


■ 今週の着眼点 ■

ラテンアメリカ地域については、世界的な人口増加やインフラ投資需要の高まりから、豊富な資源を有する地域として今後の成長が見込まれています。また、資源だけに留まらず、最近では教育や農業技術など新しい分野でも成長の兆しが見え始めており、次世代を担う起業家たちが過去数十年間に亘って同地域が直面してきた問題の解決に乗り出し、これまでのビジネスの在り方を転換させようとしています。今週のラテンアメリカ地域レポートでは、起業家やスタートアップ企業の現状についてみてみましょう。

□ 次世代を担う起業家たちの成長

•ラテンアメリカ地域では、次世代を担う起業家たちが成長してきており、今後、革新的な変化を遂げる可能性のある農業、ロジスティック、教育などを中心とする産業で起業しています。

•こうした起業家たちは、新しい技術の活用や斬新な発想によって、ラテンアメリカ地域社会がこれまで数十年間に亘って直面してきた様々な課題を解決することに取り組んでいます。

•こうした新興(スタートアップ)企業は、教育現場でデジタル・エコノミーに必要なスキルの普及に努めたり、広大な農地の生産性を改善したり、原材料の調達から生産・販売、管理に至る一連の流れ(ロジスティック)の障害となってきた様々な課題を取り除くことに貢献している側面も有しています。



海外投資家には、ベンチャーキャピタルをはじめ、米国シリコンバレー企業(アンドリーセン・ホロウィッツやアクセル・パートナーズなど)、グローバル企業(ナスパーズなど)、アジア企業(テンセント、ソフトバンクなど)、政府系ファンド(シンガポール政府投資公社など)が含まれます。

□ ラテンアメリカ地域のスタートアップ企業例



• ラテンアメリカ地域では、若者向けにテクノロジー教育を進める動きが広がりを見せています。また、教育水準の違いが給与水準を大きく左右している現状から高等教育を受ける学生の数は増えており、教育分野の中でも高等教育サービス分野は長期的にみて魅力ある投資機会を提供するとみられています。ブラジルなどでは高等教育の多くが遠隔教育の形態をとっていることから、教室や通信設備などの教育設備に多大な資金を投入する必要もないため、教育関連企業の収益性は相対的に高い状況にあります。

• 例えば、ブラジル・ボベスパ株式指数の構成銘柄であるエスタシオ社は、高等教育サービスを提供する企業です。同社はこれまで、教育サービスの運営などの面において課題を抱えていたものの、プライベート・エクイティによる投資を契機に教育サービスや収益性が改善をみせています。




• 国内市場規模や資金調達の面では課題も残されていますが、次世代を担う起業家たちによる企業の立ち上げは、ラテンアメリカ地域におけるビジネスの在り方に変化をもたらすことが期待されることから、投資対象としてのラテンアメリカ企業の魅力も今後高まってゆくことが期待されます。

出所:シュローダー、ブルームバーグ、中南米プライベートエクイティ・ベンチャーキャピタル協会、World Economic Forum
※掲載銘柄はラテンアメリカ地域における教育サービス企業の現状をご理解頂くことを目的とするものであり、当該銘柄の売買の推奨等を目的とするものではありません。株価はブラジル・レアル、トータルリターンベース。過去の実績であり将来の推移を示唆・保証するものではありません。

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