2020年市場見通し

グローバル転換社債(CB)


マーティン・クーレ

マーティン・クーレ

転換社債インベストメント・ディレクター

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  • 2019年は、CB市場が持つ投資妙味に再び注目が集まる年となりました
  • 2020年は、CBが持つ価格の下方耐性がさらに脚光を浴びるでしょう
  • 非効率な市場であるゆえに価格上昇余地を有する銘柄が残っており、投資機会を提供しています

現在、世界では、地政学リスクと分類されるニュースの見出しが過去に例を見ないほど増加しています。しかし、夜にスポットライトを巡らす灯台が一部分しか照らすことができないように、市場参加者がスポットライトを当てる対象は、世界経済の一部分に限られます。今日では、イタリアの財政問題、米中貿易摩擦、ドイツ自動車セクターに代表される製造業の低迷、そして英国の欧州連合(EU)離脱などが注目を浴びています。しかし、投資家が重要な見出しに必ずスポットライトを当てることができるとは限りません。それどころか、中央銀行が金融緩和を再開し、結果的に堅調となった2019年の市場が2020年以降も継続するという期待が膨らむ中、投資家はリスクへ目を向けていないようにも感じられます。

このような中、2020年が2019年と異なる点として、以下が考えられるでしょう。まずマクロ経済では、既にファンダメンタルズ上のポジティブ材料が乏しいため、2019年に投資家が経験したような、市場急変後には急回復が起きるという楽観シナリオの想定が難しくなったと言えます。次に市場参加者に目を向けると、投資家がすでに積極的な金融緩和および財政出動を織り込んでしまっており、彼らの期待を上回る政策の実現が困難になっていると言えるでしょう。そして最後に政府に目を向けると、彼らが財政規律の緩和を検討していることが異なる点として挙げられます。財政規律が健全と言われるドイツでさえ、経済刺激を意図した財政出動を実施すべく、ドイツ基本法上に定める「schuldenbremse(起債ブレーキ)」を緩和する可能性が議論されている状況です。

このような中、2020年の金融市場は、2種類の市場環境が入れ替わり発生する1年になると予想します。つまり、市場が急落した後は急反発があり、急反発の後に急落があるような市場であり、方向感に欠ける一方で価格の変動率(ボラティリティ)は高いことを意味します。

CBへの投資はこのような市場環境からどのような恩恵を受けることが出来るでしょうか?

CBが投資家の保有資産にもたらす優位性

上記でご紹介した2020年の市場環境は、株式市場対比で価格の下方耐性を持つCB市場の特長がより顕著に現れるような市場環境であり、CBに投資する上ではチャンスが到来します。具体的には、以下のような点で、CBが投資機会を提供するチャンスが訪れるでしょう。

1.ディフェンシブ(防御的)銘柄CB市場全体の投資機会

2019年に地政学リスクの台頭で、株式市場が一時的に混乱したことにより、市場環境によって株式への連動率が変化するCB市場は、ディフェンシブ銘柄が増加しました。つまり、CB市場は株式市場との連動率が過去対比で低位となっています。そのため、2020年中に株式市場が下落する局面が訪れたとしても、CB市場の下落は相対的に低位に留まると想定されます。ニッチであり非効率性が高いCB市場では、いまだにインデックス運用が主流ではなく、アクティブ運用の有効性が高いと言えます。アクティブ運用では、CB市場対比でさらに株式との連動を落とした運用が可能であり、株式投資家に対し市場環境に応じた株式エクスポージャーの提供が可能となっています。

 

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