経済&市場見通し(定期)

マクロ経済見通し 2020年6月


キース・ウエ―ド

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アザド・ザンガナ

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クレッグ・ボサム

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ピヤ・サチャデワ

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基本シナリオ
 世界

2020年の世界経済の成長率は、-5.4%に減速すると見込んでいます。家計や企業は慎重な姿勢を当面は維持すると考えることから緩やかな経済回復を辿ることが想定されます。2021年については、緩和的な財政政策、金融政策が維持され、2021年半ばには新型コロナウイルスのワクチンが実用化されると見込むことから、5.3%に上昇すると考えます。

 米国

2020年の米国の経済成長率は、2020年前半に大幅減速が見込まれることから見通しを-8.2%としています。ロックダウンが解除され、経済活動が再開されることから2020年後半は回復へ向かうと考えられます。ただし、経済の大部分は、引き続き厳しい状況が続くことが見込まれ、2021年内に新型コロナウイルス発生以前の水準まで回復するとは考えていません。また、原油価格や需給ギャップは低水準での推移が見込まれることから、2021年内はインフレは2%以下で推移すると考えており、 米連邦準備制度理事会(FRB)は政策金利を0.25%で維持すると見込んでいます。

 英国

英国経済については、新型コロナウイルスによる死亡者数の多さや相対的に長期に亘り実施されたロックダウンの影響により、経済への影響が最も深刻な国々の一つとみており、2020年の経済成長率は-8.5%に低下、2021年には6.0%への上昇を見込んでいます。インフレ率については、2020年はエネルギー価格や経済成長の低迷により1.0%程度に低下すると見込んでいますが、2021年は、英ポンド安を背景に1.9%に上昇すると考えています。また、イングランド銀行(BOE)は政策金利を据え置くとみています。

 ユーロ圏

2020年のユーロ圏経済の成長率については、前半はロックダウンの影響で減速、後半には緩やかな回復へ向かうと考えており、‐6.1%を見込んでいます。2021年の経済成長率は、2度目のロックダウンが実施されなかった場合、緩やかな経済回復を反映して4.6%に上昇すると考えます。2020年のインフレ率については、エネルギー価格の低迷などから一時的にマイナス圏に低下する可能性があると考えますが、0.4%を予想しています。2021年のインフレ率は、1.4%に上昇すると考えますが、欧州中央銀行(ECB)が、量的緩和を維持できる水準であり、政策金利についても据え置きが見込まれます。

 日本

相対的に軽度な外出制限や政府による大規模な支援策を背景に、新型コロナウイルスによる経済への影響は、他国と比べ、抑制されると考えており、2020年の日本経済の成長率を-5.4%と見通しています。低い失業率や企業の健全なバランスシートが支援材料となるほか、財政支援策が下支えし、2021年には3.8%に回復すると考えています。一方、インフレ率はマイナス圏に低下すると考えており、日本銀行は政策金利、量的緩和政策をを据え置くと考えます。

 エマージング諸国

2020年のエマージング諸国経済の成長率は-2.8%への低下を見込んでいます。中国経済は回復へ向かうと考えていますが、エマージング諸国全体をけん引する程の成長は見込まれず、2020年は2.2%程度、2021年は6.9%を見込んでいます。インフレ率は、原油価格の下落などを背景にすでに多くのエマージング諸国で低下がみられており、2020年のインフレ率は3.3%、2021年も同水準で推移すると考えます。

今後想定される他のシナリオ

新型コロナウイルス感染防止措置のロックダウンが緩和され、経済活動再開へ向かう中、基本シナリオ以外で今後想定される景気シナリオには「新型コロナウイルス第2波(W字型)」、「世界経済急回復(V字型)」、「民間セクターの低迷(L字型)」が挙げられます。なかでもデフレーション・シナリオである「新型コロナウイルス第2波(W字型)」が、発生確率が最も高いリスクシナリオであると考えています。

 

 

世界の実質GDP成長率見通し

 

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