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マクロ経済見通し 2021年3月


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基本シナリオ
 世界

2021年の世界経済成長率見通しは、緩和的な金融政策・財政政策に加え、新型コロナウイルスのワクチンの普及に伴う経済活動の回復が下支えとなり、5.3%を見込んでいます。また、経済再開を背景に、経済成長の原動力は、産業セクターからサービスセクターに移ると考えます。米国経済や欧州経済の回復は2022年も継続すると考えていますが、中国や、多くのエマージング諸国の経済回復は減速すると考えることから、2022年の世界経済成長率見通しは4.6%としています。コモディティ価格の上昇により、2021年のインフレ率は、2.6%に押し上げられると見込んでいますが(2020年のインフレ率は1.8%)、2022年には、2.4%に落ち着くと考えています。米中貿易摩擦懸念についてはやや緩和が見込まれるものの、中国が第一段階合意の内容を順守できない可能性は高く残ります。

 米国

米国連邦議会の上下両院で民主党が多数派となったことから、1兆ドル規模の財政刺激策を想定しており、2021年の米国経済成長率は4.7%、2022年については4.9%を見込んでいます。インフレ率については、コモディティ価格の上昇により2021年4-6月期に3.4%程度まで上昇すると考えていますが、コアインフレ率は、2022年の後半まで2%以下で推移すると考えています。米連邦準備制度理事会(FRB)は、政策金利について0.25%での据え置きを見込む一方、2022年4-6月期より量的金融緩和政策の引き締めを開始すると考えています。

 ユーロ圏

ロックダウンの影響により2021年1-3月期の経済成長率は低迷が見込まれますが、2021年のユーロ圏経済成長率見通しは、3.6%、2022年については4.8%としています。ユーロ圏GDPの5.4%程度に相当する欧州復興基金は2021年後半に効果が出始めることが見込まれ、2022年の企業の投資活動の活性化を促すと考えます。インフレ率見通しについては、2020年は1.7%、2022年を1.2%としています。欧州中央銀行(ECB)は、政策金利を据え置き、量的金融緩和政策は継続すると考えます。

 英国

新型コロナウイルスのワクチン接種が進んでおり、移動制限措置の緩和に伴い、力強い経済回復が見込まれます。2021年、2022年は拡張的な財政政策が維持され、量的金融緩和政策は2021年内は維持されると考えています。これらを背景に、英国の経済成長率見通しは、2021年を5.3%、2022年は5.1%としています。

 日本

輸出や産業セクターの回復が、引き続き日本経済の回復を下支えすると考えます。景気刺激策の実施も支援材料となり、日本の経済成長率見通しについて、2021年は3.2%、2022年は2.5%としています。日本銀行は、当面は緩和的な金融政策を維持すると考えています。

 エマージング諸国

2021年のエマージング諸国経済の成長率は7.0%に回復、2022年は4.9%に減速すると見込んでいます。一時的なデフレが見込まれる中国以外のエマージング諸国については、食品価格およびエネルギー価格上昇による一時的なインフレ上昇が見込まれ、その後は経済成長の安定化に伴い、一部の中央銀行は金融政策の引き締めが必要となると考えます。

今後想定される他のシナリオ

基本シナリオ以外で今後想定される景気シナリオとして、 デフレーションシナリオの「新型コロナウイルスワクチンの失敗」 、「中国経済のハードランディング」、リフレーションシナリオの「世界経済急回復(V字型)」、スタグフレーションシナリオの「米中貿易摩擦の再燃」などが挙げられます。

 

 

世界の実質GDP成長率見通し

 



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