エマージング債券市場における今後12カ月の投資機会

エマージング債券市場全般:現地通貨建て市場がより魅力的

各国中央銀行の流動性供給、およびリスク性資産の価格上昇によって、エマージング債券市場ではこれまで堅調なパフォーマンスを創出してきた米ドル建てエマージング債券市場よりも、現地通貨建てエマージング債券市場のほうが今後の投資妙味が高くなっていると考えます。

米ドル建てエマージング債券市場:投資適格級(IG)市場の期待リターンは低い

2008年以降続いた非伝統的金融緩和策によって、当市場ではエマージング国のファンダメンタルズと乖離する堅調なパフォーマンスが継続しています。そして、この脆弱なファンダメンタルズと堅調なパフォーマンスの格差が今後、当市場の投資機会が限定的であることを際立たせるものとなっています。今後は、過度に積みあがった米ドル建て債務の拡大が嫌気され、中長期的そして構造的な期待リターンの低下が、特に投資適格級(IG)の市場において顕著となると考えます。

現地通貨建てエマージング債券市場:通貨の期待リターンが高い

投資家がエマージング通貨に対して過小評価を継続する構図が続いています。しかし、現地通貨建てエマージング債券市場においても利回りは低水準であるものの、エマージング各国が利下げサイクル最終局面におけるもう一段の利下げを行う可能性があるため、緩やかながら債券価格の上昇余地があると考えます。そして、経済成長率が世界的に低水準である現在の状況では、エマージング各国も即座に利上げサイクルを開始することが難しいと考えます。エマージング通貨については、今後は過度な割安な水準から適性水準へと回帰する動きが期待されます。そのため、現地通貨建てエマージング債券市場は米ドル建て市場対比で魅力的な投資機会を提供しているとの見方をしています。

米ドルの動向:米ドル高トレンドは発生確率が低い

エマージング債券投資において米ドルの動向は重要なカギを握ります。米国をはじめとする先進国では、将来にわたる負債比率の高止まりと、新型コロナウイルスの感染拡大懸念を抱えながらも経済回復を達成しなければならない中央当局の思惑が重なり、今後数年間は金融市場における流動性は高水準で維持されることが予想されます。このような環境において、米ドルが過度に強含むシナリオの出現確率は、現在の金利環境、そして過去15年におよび続いた米ドルの相対的割高感も考慮すると、低いと考えられるでしょう。

新型コロナウイルス感染拡大を受けた債務の急拡大により世界的に国および企業の信用力(クレジット・ファンダメンタルズ)が悪化しており、当面この影響は継続すると考えられます。本レポートでは、さまざまなシナリオに基づき、今後1年間のエマージング債券市場のバリュエーション評価を実施したいと思います。

 

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