欧州の都市が直面する人口動態の課題


Covid-19のパンデミックにより世界の様々な地域で封鎖処置がとられ、グローバルの経済成長に破壊的な影響を及ぼしました。しかしながら、近年の調査結果によると、欧州の都市が直面しているも最も重要な課題はパンデミック以前から長期での人口動態トレンドとして存在していることが明らかになっています。多くの国で出生率が低下し、大規模な移民の到来に対する政治的な抵抗があるため、これらは都市化に大きな影響を及ぼし、欧州の多くの地域の経済成長を低下させ、不動産資産への需要を低下させる可能性があります。グローバル都市への投資の専門ファンドマネージャーであるTom Walkerがその詳細についての考えを紹介します。

一部の南欧諸国ではどのような要因が人口減少につながっていますか?

英国の医療分野でのジャーナルであるThe Lancet に直近掲載された調査によると西欧諸国の人口は2033年にピークに達し、今世紀末までに20%以上減少すると予測されています。 また、ワシントン大学の(及び一部をゲイツ財団が資金援助した)調査によると、米国の人口は安定しているものの1990年代初頭以降、東欧の多くの国で人口減少が見られたことがわかりました。イタリア、スペイン、ギリシャ、ポルトガルなど多くの西洋諸国は既に人口のピークを過ぎています。人口減少は、特に南欧や東欧において主に少子化、経済の低迷、移民に対する政治的な嫌悪感によるものです。これらの傾向は、欧州の長期的な経済見通しに多くの疑問を投げかけています。不動産はGDPの代理変数と見なすことが可能であり、したがって不動産投資家はこれらの地域で賃料収入と資本の成長を達することが困難であると考えるかもしれません。グローバルな投資機会を検討している投資家にとってアジアや南北アメリカなどの他の地域の方が高い成長を提供すると考えています。

人口の高齢化はこれらの国にどのような影響を及ぼしますか?

若年層が少なくなるため、欧州では従属人口比率(100名あたりの15歳未満もしくは64歳以上の人の数)が現在の54.3%から2050年に73.9%に上昇すると予想されています。通常、経済成長への貢献度の高い25歳~39歳の年齢層が少なくなるとその国の経済成長見通しに悪影響をもたらす可能性があります。

これらの傾向からグローバル都市はどのような影響を受けますか?

人口動態の悲観的な予測にも関わらず、多くのグローバル都市は、国家レベルよりもこの傾向の影響を受けにくいでしょう。最も重要なグローバル都市(たとえば、ロンドンやニューヨーク)は、キャリア開始時に提供される良好な雇用機会に惹かれ、常に自国内および海外から若者を惹きつけています。その結果、ダイナミックな都市内にある不動産資産からの賃貸収入は、これらの幅広いトレンドの影響を受けにくくなると考えています。

これらの傾向は投資家にどのような意味を持つのでしょうか?

人口減少は間違いなく経済成長に深刻な影響を及ぼします。データは、アジアや南北アメリカと比較した場合、欧州が最もリスクにさらされていることを示唆しています。自動化の進捗により、部分的に相殺される可能性がありますが、人口が減少するということは生産性が低下することを意味します。

 

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