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インパクト投資ガイドブック:良き「パートナー」とインパクト投資の旅へと踏み出しましょう

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投資家がインパクト投資の旅を始めるにあたっては、多くの質問を自分自身に投げかける必要があります。どのようなインパクトを達成したいですか?どの資産クラスに、どの地域に投資したいですか?等が例としてあげられます。そして、この段階において最も重要な質問の一つは、自分にとって適切な投資ビークルはどれですか?でしょう。この質問は、インパクト投資に取り組み始めようとする投資家にとって特に重要です。なぜなら、非常に多様な投資ビークルが数多く存在しており、それぞれが異なる特徴を有するためです。投資ビークルをどのように設計し、構成するか、そして、どのようなパートナーとインパクト投資の旅を共に進み、意図したインパクトを与えるか、それらの選択の重要性を軽視すべきではありません。 今回のレポートでは、ブルーオーチャードのアソシエイト・ファンド・マネージャーであるValerie Harringtonが、ブレンデッド・ファイナンスのビークルと開発金融機関(Development Finance Institutions: DFI)の役割について説明します。

ブレンデッド・ファイナンスの特徴は?

ブレンデッド・ファイナンスはメカニズムが特徴的です。簡単に言えば、民間の資本を動員するために、公的な資金がリスク抑制の手段として提供されるということです。このような仕組みによって、異なる目的を持つ者同士が共同で投資を行うことが可能となります。このようなビークルは、民間投資家が求めるリスクとリターン特性に合わせて経済的リターン、社会的リターン、リスク、資本損失に対する保護が調整され、ユニークな特徴を投資家に提供しています。開発金融機関(DFI)は、この分野において取引への参加と投資額が多いことから、ブレンデッド・ファイナンスのエコシステムの主要なプレーヤーとなっています。

開発金融機関(DFI)を詳しく見てみましょう

DFIは、開発専門銀行として、エマージング国やフロンティア国の民間セクター開発を支援するために設立されました。そして、DFIには二国間機関(KfWドイツ開発銀行、英国投資公社など)と多国間機関(国際金融公社、米州開発銀行など)の両方があり、その戦略的なフォーカスと運営機能は、各DFIに与えられたミッションによって異なります。

例えば、特定の国や地域を対象する機関もあれば、教育、気候、ジェンダーなどの特定の開発テーマに重点を置いている機関もあります。DFIは通常、2つの方法でブレンデッド・ファイナンスに取り組んでいます。いわゆる「カタリティック・キャピタル(触媒資本)」によるものと、混合譲許方式の資金供給によるものです。1つ目の方法であるカタリティック・キャピタルは、期待リターンに対して通常想定されるより高いリスクをDFIが引き受けることで民間資本を呼び込み、通常は実現が困難と考えられるような第三者による投資を実現させるものとなります。2つ目の方法は、DFIが商業的条件に基づいた融資を行い、資金供与者や他の公的機関が譲許的な資金を提供する形式です。今日の壮大な課題に対して真に大規模な資本を動員するためには、DFIと民間投資家が互いのアプローチとニーズをより良く理解する必要があります。このような背景から、Catalytic Capital Consortium(カタリティック・キャピタル・コンソーシアム、米国の3財団によるイニシアティブ)とConvergence(コンバージェンス、ブレンデッド・ファイナンスに関するデータや知見を提供する200以上の会員機関を有するグローバル・ネットワーク)は、カタリティック・キャピタルの提供におけるDFIの役割を探る調査概要を最近発表しています。

カタリティック・キャピタル - 魔法の公式?

この調査によると、DFIは主に実績の構築と追加投資の動員という2つの目的でカタリティック・キャピタルを利用しています。そして、もう1つの重要な発見は、DFIは投資規模の追求が可能で、再現性のあるビークルに資本を投資する傾向があるということです。さらには、DFIはカタリティック・キャピタルを利用して経済成長と気候ファイナンスを促進することに重点を置いています。このような案件で動員された投資家は、商業銀行等の伝統的な民間投資家だけではなく、インパクト投資家も含むことは驚きではないでしょう。これは素晴らしいことであり、この分野における私たちの経験と一致しています。私たちは過去20年以上にわたり、10億米ドル以上のブレンデッド・ファイナンスの案件を管理し、民間資本を動員することに成功してきました。長年にわたり、私たちはDFIと商業投資家の双方のニーズを理解し、より多くの民間資本をさらに効率的に動員する方法を考え、努力してきました。

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民間投資家のニーズは?

ブルーオーチャードでは、2018年に公表した『ブレンデッド・ファイナンス2.0』の調査において、民間投資家の顧客を対象に、ブレンデッド・ファイナンスを利用した投資ビークルに参加する基本的な動機についてアンケートを実施しました。公的投資家に期待することとして、ダウンサイド・プロテクションやファースト・ロス保証等の信用補完を期待していることが分かりました。これらの要素は、民間投資家がこうしたスキームに参加するために極めて重要な要素であると考えられています。もう一つの重要な発見は、投資が概念実証の段階を過ぎると、民間投資家はブレンデッド・ファイナンスへの参加に対してより積極的になるということです。これは、DFIが主に規模と再現性を追求するビークルに資本を投下する傾向があるという Convergenceの調査結果と合致しています。その他、調査結果では複雑性についても注目点として挙げられています。調査対象となった投資家の多くは、ブレンデッド・ファイナンスのビークルの簡素化を望んでいます。例えば、よりシンプルな負債構造、よりシンプルな運営、より民間的な管理手続きなどを通じて、より簡素化を実現できる可能性があります。

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公共と民間プレーヤーのより緊密な協力が必要

このような調査研究は、官民の参加者が効率的かつ信頼できる方法で同じインパクト目標に向かって協力できるよう、ブレンデッド・ファイナンスの設計をさらに向上させるのに役立ちます。DFI、民間投資家、インパクト投資家等が互いへの理解を深めることを継続し、社会的・環境的目標に向けて大きな一歩を踏み出す必要があるのです。そうすることで、私たちはインパクトの旅路において、互いのよき理解者、パートナーになれるのです。

 

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