投資新時代

気温上昇予測ダッシュボード 2020年第4四半期


PDFでご覧いただくにはこちら>>

出所:シュローダー

シュローダーの気候変動にかかる指標の最新予測値は残念な結果に終わりました。ですが2021年は、気候変動対策に関するさまざまな発表がこれまで以上に期待できます。

気温上昇予測ダッシュボードの最新予測によると、2020年第4四半期時点において4つの主要カテゴリーの見通しを分析した結果、現在の変化のペースが続いた場合の産業革命前の水準と比較した気温上昇は約3.7℃です。

これは、2020年秋時点の3.8℃からわずかな低下にとどまりました。また、2015年のパリ協定で掲げられた「2℃未満」の目標とは大きな乖離があります。

一方で、圧力は高まりつつあり、2021年が大きな転機になる可能性があると考えています。

今年11月に開かれる第26回国連気候変動枠組み条約締結国会議(COP26)を視野に、各国の政策立案者や企業からのさまざまな発表が加速することが予想されます。

パリ協定の目標達成に向けて待ち望まれる詳細な計画やアクションが明らかになってくるはずです。

 

気候変動対策の意欲に大きな差。ただし進むべき方向は明らかにただ一つ

この数年、ネットゼロ目標を公表した国または地域の経済が世界全体のGDPに占める割合が急速に増加しています。パリ協定が求める⽔準と整合した、5年~15年先を⽬標年として企業が設定する温室効果ガス排出削減⽬標であるSBT(Science-Based Targets)を設定し、同様に脱炭素化に取り組む企業も増えています。

その一方で、政策立案者、企業、投資家で構成されるバリューチェーン全体を見てみると、その勢いには大きなずれがあります。

図表2が示す通り、脱炭素化を政策目標に掲げる国または地域は、世界のGDPと二酸化炭素排出量のうちおよそ3分の2に達しています。一方で、世界の大手上場企業のうち、SBTを通じてパリ協定で定められた目標に沿った脱炭素化を目指すことを表明している企業は全体の約5分の1です。資産運用業界についてはさらに差が大きく、ネットゼロ目標を掲げる資産運用会社の運用資産は全体の10分の1を優に下回ります。

とはいえ、進むべき方向は明らかであり、バリューチェーン内で圧力が徐々に波及することも明らかです。

シュローダーもネットゼロ目標を掲げる資産運用会社の一つです。昨年12月に、当社を含む大手30社が資産運用会社としてのイニシアティブ、Net Zero Asset Managers Initiative (https://www.netzeroassetmanagers.org/)を立ち上げました。お客様と協力し、お客様に代わってSBTに沿った資産運用を目指す私たちの姿勢が、一つ具体化されたことになります。

資産運用業界では、この方向への動きをさらに加速させていくことが必要であると考えます。

 

企業の気候変動対策はどのようにチェックされているのか

気候変動は、今後数年、数十年において大規模な価値の創造と破壊を引き起こすと考えています。シュローダーの投資先企業もこうした圧力をすでに認識しているようです。非政府組織(NGO)のCDPは、投資家や企業、国家、地域、都市が自らの環境へのインパクトを管理するための情報開示システムを提供しています。

CDPは毎年、企業の気候変動対策を評価していますが、この数年、高スコアを獲得する企業が増加し、最高ランク群の割合は、この2年で60%以上増加しています。

気温上昇予測ダッシュボードの結果が改善傾向にあることの背景

これまでに政策立案者から発表された計画は、短期的な政策措置よりも長期的な目標に重点が置かれる傾向がありましたが、足元多くの国において具体的な措置が取られるようになりつつある兆しが見受けられます。

大規模な変化とは言えないものの、変化の兆候が見えることが気温上昇予測ダッシュボードに反映されています。どの指標も前回の数値から改善または横ばいで、特に炭素価格の急上昇が大きく寄与しています。

欧州連合域内排出量取引制度(EU ETS)に基づく価格は、足元1トンあたり40ユーロ近くに達し、過去最高を記録しました。同様に、米国においても、地域温室効果ガスイニシアティブ(RGGI)のオークションでの価格は堅調です。

バイデン政権は、新たな方向性の気候変動政策を推進することが想定され、米国における圧力が強まると考えられます。

協調的取り組みの必要性

シュローダーは、世界の上場・非上場企業に投資するアクティブ運用の投資家として、企業に脱炭素化を見据えたビジネスモデルの見直しを働きかけるとともに、自らのビジネス慣行でもその模範を示し、リードする責任と使命があります。

私たちは今、転機を迎えています。ある程度の進捗が認められるとはいえ、政策立案者と企業、投資家が協働し、積極的に取り組む必要があります。

パリ協定とは

パリ協定は、21世紀の世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2 ℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をすることで、気候変動の脅威に対する世界的な取り組みを強化することを主な目的に結ばれました。

シュローダーの「気温上昇予測ダッシュボード」とは

シュローダーは、炭素価格から再生可能エネルギー量、二酸化炭素回収・貯留(CCS)容量まで幅広い要素から示唆される気候変動対応の進捗を追跡するために、2017年半ばに気温上昇予測ダッシュボードを開発しました。

変化のまとめ

以下は前回の情報更新(2020年第3四半期)と比較した各指標の変化をグラフで示しています。

以下は気温上昇予測ダッシュボードの発表(2017年半ば)以降の各指標の累積変化をグラフで示しています。

 

【本ページに関するご留意事項】 本ページは、情報提供を目的として、シュローダー・インベストメント・マネージメント・リミテッド(以下、「作成者」といいます。)が作成したページを、シュローダー・インベストメント・マネジメント株式会社(以下「弊社」といいます。)が和訳および編集したものであり、いかなる有価証券の売買の申し込み、その他勧誘を目的とするものではありません。英語原文と本ページの内容に相違がある場合には、原文が優先します。 本ページに示されている運用実績、データ等は過去のものであり、将来の投資成果等を示唆あるいは保証するものではありません。投資資産および投資によりもたらされる収益の価値は上方にも下方にも変動し、投資元本を毀損する場合があります。また外貨建て資産の場合は、為替レートの変動により投資価値が変動します。 本ページは、作成時点において弊社が信頼できると判断した情報に基づいて作成されておりますが、弊社はその内容の正確性あるいは完全性について、これを保証するものではありません。 本ページ中に記載されたシュローダーの見解は、策定時点で知りうる範囲内の妥当な前提に基づく所見や展望を示すものであり、将来の動向や予測の実現を保証するものではありません。市場環境やその他の状況等によって将来予告なく変更する場合があります。 本ページ中に個別銘柄についての言及がある場合は例示を目的とするものであり、当該個別銘柄等の購入、売却などいかなる投資推奨を目的とするものではありません。また当該銘柄の株価の上昇または下落等を示唆するものでもありません。 本ページに記載された予測値は、様々な仮定を元にした統計モデルにより導出された結果です。予測値は将来の経済や市場の要因に関する高い不確実性により変動し、将来の投資成果に影響を与える可能性があります。これらの予測値は、本ページ使用時点における情報提供を目的とするものです。今後、経済や市場の状況が変化するのに伴い、予測値の前提となっている仮定が変わり、その結果予測値が大きく変動する場合があります。シュローダーは予測値、前提となる仮定、経済および市場状況の変化、予測モデルその他に関する変更や更新について情報提供を行う義務を有しません。 本ページ中に含まれる第三者機関提供のデータは、データ提供者の同意なく再製、抽出、あるいは使用することが禁じられている場合があります。第三者機関提供データはいかなる保証も提供いたしません。第三者提供データに関して、本ページの作成者あるいは提供者はいかなる責任を負うものではありません。 シュローダー/Schroders とは、シュローダー plcおよびシュローダー・グループに属する同社の子会社および関連会社等を意味します。 本ページを弊社の許諾なく複製、転用、配布することを禁じます。