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2021年、堅調さが加速する欧州企業


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欧州企業の2021年1-3月期の前年同期比利益成長は、非常に好調な結果となりました。1年前の2020年1-3月期の業績は、新型コロナウイルスの感染拡大によって壊滅的な影響を受けました。振り返りますと、経済状況に大きな変化はなく通常通り始まった2020年でしたが、2月より感染拡大防止のために実施した移動制限が欧州各国の経済に甚大な被害を及ぼしました。その結果、一部の業界は完全に閉鎖し、また別の業界では新しい働き方に順応する時間がほとんどなく、需要が急減しました。

そのような状況から大幅に回復し、2021年1-3月期の欧州企業の利益成長の強さが際立っています。リフィニティブのデータによると、欧州企業は平均で前年同期比95.4%の増益となりました(Stoxx 600指数を構成する306社のデータを元に算出)。

欧州株式ファンドマネジャーであるマーティン・スカンバーグは次の通り述べています。「欧州企業の中でも景気敏感セクターで利益成長の好調さが顕著となっています。例えば、資本財・サービス、銀行、また特に景気循環に連動する消費セクターなどです。

景気循環に連動する消費セクターには、例えば自動車メーカーや小売りなどの企業が含まれており、その多くが2020年1-3月期に需要が急減しました。そういった企業が2021年になって経済活動の再開に恩恵を受けています。

決算の好調な内容を受け、シュローダーの担当アナリストは欧州企業の利益見通しの上方修正を順次行っています。下の線グラフで紫色の線は欧州(除く英国)を示し、緑色の線は英国を示していますが、どちらも足元で急上昇し、利益予想を引き上げる企業の数が増えて、下方修正する企業の数を上回り、勢いがあることを示しています。

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2021年1-3月期の好業績に続き、4-6月期決算も好調の見通しです。

欧州株式ファンドマネジャーのマーティン・スカンバーグは次の通り述べています。「多くの業界の企業は販売数量を伸ばすと同時に価格決定力を回復させています。一部の業界には供給不足が起こっていますが、それも製品価格の押し上げ要因となっており、増益につながっています。コスト管理の強化も増益の一因となっています。」

「長引くパンデミックによる影響から回復に向かい、4-6月期の企業利益も非常に好調であるとの見通しを持っています。ただしその後は利益率が伸び悩み、2022年1-3月期には前年同期比での大きな成長を見通すことは困難になるでしょう。」

英米と比較してワクチン接種が遅れた欧州に対して悲観的なセンチメントが広がったことを考慮すると、2021年1-3月期の企業利益の強さは対照的に見えるかもしれません。しかしながら、ユーロ圏株式(MSCI EMU指数でみた場合)の年初来リターンは14.1%となり、MSCI World指数の11.5%を上回る堅調な推移となっています。(リターンはユーロ・ベース、2021年5月末基準。)

欧州株式市場が2021年に堅調な動きを見せるのは、いろいろな意味で驚くべきことではないと考えています。2020年はロックダウンによる影響が長引き、企業活動に重しとなったことから、景気回復が進展すれば業績回復の余地が一段と大きくなります。また欧州は資本財などの景気敏感セクターの割合が相対的に大きいことから、景気サイクルが好転すれば、最も恩恵を受ける傾向があるとみています。

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マーティン・スカンバーグは次の通り述べています。「欧州株式市場が他地域と比較して好調なパフォーマンスとなっていることは、欧州株式市場に投資を継続することが重要であり、短期的なニュースに左右されるものではないことを示しています。欧州各国政府や中央銀行の財政・金融政策も引き続き株式市場にとって支援材料となります。」

「下のグラフをご参照ください。製造業の指標は過去最高水準を示し、堅調となっています。ただし、パンデミックからの回復で先行している中国経済の鈍化は欧州の製造業の減速につながる可能性があり、その兆候については注視する必要があるでしょう。」

「一方で、ユーロ圏の3月のサービス業購買担当者景気指数(PMI)は50を下回り、回復が遅れています。欧州各国が移動制限を緩和し、経済活動が正常化するにつれて、サービス業も市場の注目を集める可能性があります。これまで回復を主導してきたのは製造業の企業ですが、今後市場を主導するのはサービス業の企業になると予想しています。」

 

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購買担当者景気指数(PMI)とは、製造業とサービス業に分けて企業の購買担当者にアンケート調査を行った結果を指数化し、景況感を示す指標です。50が好不況の分かれ目であり、50を上回る状況は景気拡大を示し、50を下回る状況は景気減速を示します。

 

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