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デジタル資産用語集

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用語は英語のアルファベット順に並んでいます。

アルトコイン(Altcoin

アルトコインは仮想通貨です。 アルトコインには何千種類もあり、機能や実用性、潜在的価値もさまざまです。 「アルト(alt)」は「ビットコインの代わりのコイン」を意味する「alternative to bitcoin」を略したものであるため、この用語はビットコイン以外のあらゆる仮想通貨を表します。

アトミック決済(Atomic settlement

アトミック決済における取引は、「ハッシュ・タイムロック・コントラクト」と呼ばれるスマート・コントラクトに基づいて行われます。 これにより、取引(所有権の移転と支払い)の決済要素はすべて同時に実行されるか、一切実行されないかのどちらかになります。

取引は、特定のデータが「証拠」として開示された場合のみ実行されます。

アトミック決済の主なメリットは、当事者同士が直接取引するため、取引が行われる間、仲介者に資金や資産を預ける必要がないことです。 また、取引の速さと、多数の取引を同時に実行できることもメリットです。 現在、多くの金融取引が約定日の2日後(T+2)に決済するのに対し、アトミック決済は即時(T+0)に行われます。

ビットコイン(BTCBitcoin

ビットコインは、最初に作られた仮想通貨であり、最もよく知られています。 また、いかなる政府、中央銀行、民間銀行、個人、組織による管理も一切受けない決済の仕組みを構築しようとする野心的な試みと最も密接に関連する仮想通貨でもあります。

こうした大きな野心が、ビットコインに神話的なステータスを与えているという側面もあります。 一部の信奉者は、ビットコインの誕生は伝統的な取引システムに対する重大な挑戦であり、現代社会の基本的構造を揺るがすものだと考えています。

ビットコインは発行上限が2,100万枚に設定されており、取引可能な最小単位は0.00000001BTCで、「Satoshi」と呼ばれます。 発行上限の設定には金の有限性を模倣する狙いがあり、「デジタル・ゴールド」や、ビットコインの新規発行を表す「マイニング(採掘)」といった言葉の使用からも、そうした意図が伺えます。(以下参照)

ビットコインの考案者とされるサトシ・ナカモト氏は、自身が発表した論文の中でビットコインの正当性について次のように述べています。 「インターネットでの商取引は、ほぼ例外なく、電子取引を処理する信用できる第三者機関としての金融機関に依存しているのが現状である。 大多数の取引においてはこのシステムで十分であるものの、信頼に基づくモデルであるがゆえの弱点は残っている仲裁コストが取引のコストを引き上げることで、取引規模は限定され、小額取引の可能性が失われる。また、非可逆的サービスに対する非可逆的支払いを提供することができないことによる損失はより広範にわたる。」

しかし、誕生から10年以上が経過した今も、ボラティリティの高さから決済手段としては未だ機能していません。 準備資産としての機能もまだ実現されておらず、環境への影響も依然として懸念されています。

ブロックチェーン(Blockchain

ブロックチェーンとは、デジタル台帳上で「ブロック」と呼ばれる単位で情報のやり取りが行われるデータベースをいいます。 台帳は、一般に公開されることも、パーミッション(許可)を与えられたプライベート・ネットワークに限定されることもあります。 取引はこのデータベースによって記録され、ネットワーク上の参加者全体に分散されるため、「分散型台帳技術(DLT)」と呼ばれます(別項目を参照)。 ネットワーク上のすべての「ノード」に記録の複製が保存されます。

ブロックチェーンでは、個々の記録に変更を加えることができないため、セキュリティが確保されます。 記録はすべて一致していなくてはならないため、特定の記録を変更または削除しようとする試みはすべて拒否されます。 これを「ネットワーク・コンセンサス」と呼ぶこともあります。

ブロックチェーンは、まだ主に仮想通貨取引に関連して使用されていますが、他にも多くの用途が開発、テストされており、Web3やメタバースなどの分野で主要な役割を担っています。

中央銀行デジタル通貨(CBDCCentral Bank Digital Currency

連邦準備銀行、イングランド銀行、日本銀行などの中央銀行は、米ドル、英ポンド、日本円などの法定通貨を発行します。 「法定通貨」と呼ばれるのは、その価値が金、銀、その他の準備資産によって支えられるのではなく、政府によって定められるからです。

多くの中央銀行が、既存の法定通貨に相当するデジタル通貨を現在開発しています。 これらが実際に展開された場合、現在の法定通貨と同様に政府の後ろ盾を得ることになります。 潜在的な利点としては、より安価で迅速な取引、市中銀行の破産リスクの低減、国境を越えた決済が容易になることなどが挙げられます。

イングランド銀行や連邦準備銀行を含む多くの大規模中央銀行がCBDCの使用について調査していますが、まだ発行を明言していません。 CBDCを実際に運用している国には、バハマ、ナイジェリア、ジャマイカなどがあります。

仮想通貨(Cryptocurrency

中央発行機関と関連のないデジタル通貨全般を表す用語です。 仮想通貨による取引は、分散型台帳技術(別項目を参照)によって保存、共有されたデータに依存します。 仮想通貨はデジタル資産(以下参照)の一種です。

DeFi

DeFiとは、「Decentralized Finance」の略語であり、日本語では「分散型金融」といいます。 その名が表すように、DeFiは中央金融機関(銀行やブローカー会社など)による仲介を必要としない金融取引を可能にすることを目指したシステムです。

有価証券のペーパーレス化(Dematerialization

この用語は仮想通貨が出現する以前に遡り、 株券などの伝統的な有価証券について数十年前から進められてきた、券面による記録から電子記録への移行を表します。

デジタル資産(Digital asset

デジタル形式で存在し、維持管理できるほか、デジタル取引により所有権を移転したり、商品やサービスに対する支払いに使用したりできる資産全般を表す包括的な用語です。 分散型台帳技術(別項目を参照)を使用するものが一般的です。

分散型台帳技術(DLTDistributed Ledger Technology

ネットワークまたは「デジタル台帳」上でデータブロックを共有するブロックチェーンを運用するための技術です。

イーサリアム(Ethereum

イーサリアムは、最近米タイム誌により「仮想通貨において最も影響力のある人物」に選出されたヴィタリック・ブテリン氏が2013年に考案しました。 ブテリン氏はイーサリアムについて、「ブロックチェーンの分散型オペレーティング・システム」であると述べています。 当初は、ビットコインの発行、検証、移転にのみ使用されていた以前のブロックチェーンとは異なり、任意のアプリケーションを書き込める汎用ブロックチェーンとして使用することを意図していました。 現在は、金融、Webブラウジング、ゲーム、広告、アイデンティティ管理、サプライ・チェーン管理などの用途にも使われています。 イーサリアム上の取引は、「スマート・コントラクト」(下記参照)を使用することで円滑に行われています。

イーサリアム上で使用されるデジタル通貨はイーサであり、世界で2番目に多く取引されている仮想通貨です。

マイニング(Mining

仮想通貨は分散型ネットワーク上で運用されているため、特定の責任機関が不在の中、ネットワークの完全性を保証し、取引を処理する責任は誰が負うのかという問題が出てきます。 パブリックチェーンでは、マイナー(採掘者)には「データベース」を最新の状態に保ち、全員がルールに従うようにする経済的動機(インセンティブ)があります。

簡単に言うと、マイニングとは新しいデジタル・コインをミント(発行)し、流通させるプロセスを表します。 しかし、その背後にあるプロセスは決して単純ではありません。 何千台もの専用コンピューターを使用し、ブロックチェーン上の取引を検証し、妥当性を確認しています。 通常「プルーフ・オブ・ワーク」または「プルーフ・オブ・ステーク」を使用して取引を検証し、新しいブロックを生成しており、そのチェーンにネイティブの仮想通貨が発行されます。

- プルーフ・オブ・ワーク(Proof of work

プルーフ・オブ・ワークとは、「合意形成の仕組み」であり、 ブロックチェーンの運用を調整し、コインのマイニングを行うのに必要なものです。 この方法により新しいコインを生成するために、膨大なコンピューター・ネットワークが競い合い、数学パズルを解きます。 ビットコインの場合、「ハッシュ」と呼ばれる64桁の16進数を解読する必要があります。 勝者には、費やした演算能力の対価としてコインが発行されます。 この一見複雑なプロセス(および「プルーフ・オブ・ステーク」)の狙いは、公正な取引を保証し、不正を防止することにあります。 しかし、批判的意見として、このプロセスにはハッシュの解読を競い合うコンピューター・ネットワークによって膨大な電力が使用される一方で、勝者は1人に限られるため、ネットワーク全体が消費した電力を実質無駄になると指摘されています。 ビットコイン・ネットワークが1年間に消費する電力量は、パキスタンやノルウェーといった国全体の消費量に相当すると言われています。 英国における例でいうと、ケンブリッジ・ビットコイン電力消費指数(CBECI)の試算によれば、英国全体のやかんを22年間沸かし続けられるだけの電力量に相当するとしています。

- プルーフ・オブ・ステーク(Proof of stake

プルーフ・オブ・ステークは、プルーフ・オブ・ワークに代わる合意形成の仕組みです。 この方法では、ユーザーは自らのコインを担保として提供することで、ネットワーク上の取引の検証者になります。 検証者は、プルーフ・オブ・ステークのプロトコルによって選ばれ、取引ブロックの正確性を確認します。 検証をパスしたブロックはブロックチェーンに追加され、検証者は報酬として仮想通貨を受け取ります。 ただし、検証者が不正確な情報を含むブロックを追加しようとした場合、ペナルティーとして担保の一部を失います。

プルーフ・オブ・ステークは、プルーフ・オブ・ワークに比べ電力使用量を大幅に削減できます。 実際、イーサリアムはプルーフ・オブ・ステークへの移行(「マージ」と呼ばれる)を完了したことで電力消費量を99.95%削減し、この移行は大いに歓迎されました。 しかし、プルーフ・オブ・ステークでは担保に提供できる資産を多く持つ検証者の方が他の参加者よりもチェーンを検証できる可能性が高いため、集中化などを招く懸念があります。

非代替性トークン(NFTNon-Fungible Token

NFTとは、ブロックチェーン上に存在する一意のデジタル・アイテムです。 代替性アイテムとは、自由に交換したり、類似するものと交換したりできるアイテムをいいます。 ドルとビットコインは代替可能ですが、アート作品は代替不可能です。 NFTの魅力は、有形資産またはデジタル資産の所有権に紐づけし、これを追跡できるようにする一意性にあります。

ここ数年の間、NFTを巡り多くの憶測が流れています。 中でも特に注目すべきものは、ツイッターの創業者であるジャック・ドーシー氏がNFTとしてオークションに出品した自身の初ツイートが、2021年に290万ドルで落札されたことでしょう。 落札したオーナーが1年後に4,600万ドルで再度このNFTをオークションにかけたところ、 最高入札額は目標額を大きく下回る277ドルでした。 オーナーは提示された額を受け入れず、NFTをそのまま保有することにしました。

NFTについては、ゲームなどの分野に関連してさまざまな使用例が開発されています。例えば、ゲーム内の商品の所有権をプレイヤー間で売買するといった用途があります。 アイデンティティとアクセス制御の分野では、この技術を人気イベントのチケット販売に応用できます。 ファッションブランドは、偽造品対策として所有権を検証可能なNFTを商品に紐づけすることができます。

ノード(Node

ノードとは、ブロックチェーン・ネットワーク上のステークホルダー(通常はコンピューター)のことです。 ブロックチェーンの種類に応じて、ノードはネットワーク上のタスクを追跡し、コミュニケーション・センターの役割を担います。

ノードは不可欠な存在です。ブロックチェーン上のノードはすべて相互接続され、常に最新のブロックチェーン・データを交換することで最新の状態を維持しています。ノードは取引ブロックの妥当性を確認し、受け入れの可否を判断します。 また、取引履歴の保存も行います。  

スマート・コントラクト(Smart contract

スマート・コントラクトとは、ブロックチェーン上のコンピューター・プログラムであり、所定の条件が満たされると実行されます。 スマート・コントラクトを使用することで、ブロックチェーン取引を検証、実行、強制する際に、第三者による仲介を完全に不要にしないまでも、そうした仲介への依存度を低減することができます。 スマート・コントラクトは、取引所、金融派生商品市場、ステーブルコインなどを運用することで、分散型金融を推進します。

ステーブルコイン(Stablecoin

ステーブルコインは、ビットコインなどの仮想通貨にみられるボラティリティの問題を解決するために開発されました。 伝統的な通貨を模倣しつつ、ブロックチェーン技術のメリットを享受することがステーブルコインの狙いです。

ビットコインなどのデジタル通貨が、その価値の一部を新しいコインのマイニングにかかるコストと、相対的な希少性、市場の需要から得ているのに対し、ステーブルコインはドルなどの通貨に連動させることで価値を得ています。

ステーブルコインには、「法定通貨担保型」(ドルなどの法定通貨を担保にデジタル・コインを発行)、「暗号資産担保型(仮想通貨担保型)」(暗号資産を担保にコインを発行)、「無担保型」(金融エンジニアリング、アルゴリズム、市場インセンティブを使用して連動を管理)の3種類があります。

このタイプのコインに対し、安定を意味する「ステーブル」という名前を使用することが適切か疑問視する声も多く上がっています。20225月にアルゴリズム型ステーブルコインであるUSTが破綻し、400億ドル以上の損失を出してからは特にそうした声が大きくなっています。

規制と中央銀行デジタル通貨(CBDC、上記参照)により、ステーブルコインを取り巻く状況は大きく変わってくるでしょう。

ウォレット(Wallet

デジタル資産は、常に分散型台帳の上にあり、実際に保有することはないという点で伝統的な資産とは異なります。  例えば、親戚にコイン10枚を送るといった取引を行う際、所有権の記録がデータベース上で自分のアドレスから相手のアドレスに変わるだけであり、台帳を離れることはありません。 アドレスは公開鍵とも呼ばれますが、これは銀行口座番号に似ています。

上記の取引を行うには、取引を行うパブリック・アドレスをネットワークに知らせ、自分の秘密鍵で検証する必要があります。 秘密鍵は、デビット・カードの暗証番号のようなものであり、 取引を行うために台帳に対して自分を特定する手段です。 したがって、秘密鍵は決して共有してはいけません。

デジタル資産用のウォレットには公開鍵と秘密鍵が入っており、実際のデジタル資産は入っていません。 デジタル・ウォレットには、オンライン上で秘密鍵を保管する「ホット・ウォレット」と、 インターネットから物理的に切断された「コールド・ウォレット」があります。

 

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