市況
6月のグローバル債券市場は、主要国の国債利回りは上昇しました。米国は、連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利は据え置かれましたが、堅調な経済と緩慢なインフレ鈍化を背景に年内に追加利上げが必要となるとの見方が示されたこと等を受けて、短・中期債を中心に利回りが上昇しました。欧州は、欧州中央銀行(ECB)が政策金利を8会合連続で0.25ポイント引き上げ、ラガルドECB総裁がタカ派な姿勢を維持したことからドイツ国債利回りは上昇しました。ただし、ドイツの軟調な経済指標や欧州各国のインフレ鈍化を受けて月後半はドイツ国債利回りは低下しました。
エマージング債券市場は、情報技術銘柄を中心に株式市場が堅調さを維持するなか、資本市場のボラティリティ低下が支援材料となりました。米ドル建てエマージング債券市場は、米国債利回りの上昇がマイナスに影響しましたが、信用利回り格差の縮小がプラスに寄与し、上昇となりました。当月もハイイールド債券が上昇をけん引した一方、投資適格債券の上昇は小幅となりました。現地通貨建てエマージング債券は、債券利回りの低下および通貨の上昇が共にプラスとなり、米ドル建てエマージング債券を上回る上昇となりました。
パフォーマンス
6月のパフォーマンスは+4.04%となりました。現地通貨建て国債および通貨では、インフレ率の緩和傾向が顕著となっているブラジル、コロンビア、メキシコ等ラテンアメリカ国のほか、ハンガリー等中東欧国の保有がプラスに寄与しました。米ドル建て債券では、ナイジェリアやセネガル等高利回りのアフリカ国の選別保有が奏功したほか、ファンドを通じた米ドル建て債券へのエクスポージャーがプラスに寄与しました。
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