アセット・アロケーションとパフォーマンス
出所:シュローダー・インベストメント・マネージメント(シンガポール)リミテッド。SISF Japan DGF – I share classの設定日2008年12月1日。上記のアセット・アロケーションは、買い建ておよび売り建てのポジションを相殺したネット・エクスポージャーを示しています。(四捨五入につき100%にならない場合があります。)上記は本運用戦略の代表ファンドであるルクセンブルグ籍Schroder International Selection Fund – Japan DGF I share class(設定日2008年12月1日)の情報です。ご参考として掲載するものであり、当該ファンドの取得の勧誘を意図するものではありません。当該ファンドは日本国内では販売されていません。過去の運用実績は将来の投資成果等を示唆あるいは保障するものではありません。
市況概況
3月の世界株式は上昇しました。米国株式は、米連邦準備制度理事会(FRB)が最新の政策金利見通しで年内3回利下げ予想を維持したこと等が支援材料となり上昇しました。また、3月のISM製造業景況指数は節目の50を上回る等、今月発表された米国経済指標は堅調な内容となりました。セクター別では、原油価格上昇を背景にエネルギーが市場を牽引したほか、素材や公益事業等も堅調に推移しました。ユーロ圏株式は上昇しました。ユーロ圏総合購買担当者景気指数(PMI)が前月から改善する等、欧州経済指標が景気回復の兆候を示したことで景気循環銘柄が上昇し、不動産やエネルギー等のセクターが堅調に推移しました。日本株式は、日本銀行が3月の金融政策決定会合でマイナス金利政策を解除したものの当面は緩和的な金融環境が続くとの憶測が広がったことや、インフレや賃金上昇等を好感した海外投資家による需要が高まったことで堅調に推移しました。エマージング株式は、テクノロジー銘柄の上昇から、韓国および台湾株式が優位な展開となりました。債券については、インフレ率の低下により中央銀行は金融政策を柔軟に決定できるとの見方から、主要債券市場で利回りが低下しました。クレジットについては、経済が好況であることや好調な企業収益等が投資家心理の支えとなっています。米国および欧州の投資適格債券は旺盛な需要が支援材料となり、スプレッドは約2年ぶりの低水準まで縮小しました。コモディティについては、金や銀などの貴金属のほか、エネルギーも上昇しました。
主な投資行動
株式比率を引き上げ
- 全体的な景気に対する見方や需給が底堅いことを背景に、米国株式プットオプション(世界株式に分類)とディフェンシブなエクスポージャーである米国REITを売却し、欧州株式を追加した。全体としては株式エクスポージャーを引き上げ。
円ヘッジ比率を機動的に調整
- 3月の日本銀行の金融政策決定会合前にヘッジ比率を引き上げ、終了後、決定会合前の水準に再度引き下げ。
台湾株式のエクスポージャーを変更
- FTSE台湾株式指数先物の満期到来に伴い、MSCI台湾株式指数先物を新たに購入。MSCI台湾株式指数は大型株/半導体銘柄の構成比率が相対的に高く、ハイテク銘柄の成長機会をより効率的に捕捉することを企図。
今後の資産配分と運用戦略
金融市場が織り込む利下げ期待は、2024年初に比べて現実的な水準に近づいていますが、バリュエーションは十分に割安な水準に達したとは考えていません。経済成長は堅調であるほか、インフレは目標水準への回帰が進行する中、金融緩和政策への転換を期待し、株式を選好しています。現時点では、「良いニュース」および「悪いニュース」の両方が株式市場にとって支援材料となっています。株式市場への選好姿勢を全般的に高める中、台湾および韓国株式は製造業の回復から便益を享受すると考え、特に強気な姿勢を維持しています。また、2024年後半には主要中央銀行が利下げを開始し、実質金利が正常化するとの見方から、引き続き金に対する見方を強気としています。ただし、ベース効果が薄れる中、インフレが再加速するリスクを踏まえて、米国物価連動債ロング/米国債ショートのポジションを継続しています。総括すると、良好な経済成長を捕捉するポジションを維持しています。今後数カ月間における焦点は、「良いニュース」の発表が、市場に悪影響を及ぼすタイミングはいつか、ということです。各国中央銀行による利下げ開始時期、そして今後の利下げペースを予想するうえで、労働関連指標を注視しています。
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