ストラテジック・ボンド戦略 マンスリーレポート 2023年8月

機関投資家のお客様専用のレポートです。個人投資家のお客様向けではありません。

2023年8月30日
Winners-and-losers-chess-piece_945x470
Monthly Letter

市況

7月のグローバル債券市場は、主要国の国債利回りはまちまちの動きとなりました。米国は、堅調な雇用関連指標を受けて米国債利回りが上昇して始まりましたが、その後、消費者物価指数(CPI)の伸びが市場予想を下回ったことを受けて、月半ばには前月末の水準付近まで低下しました。月下旬は、堅調な経済指標を受けて再び上昇基調に転じました。なお、連邦公開市場委員会(FOMC)では0.25ポイントの利上げが実施されました。月を通じては、2年債利回りは低下、10年債利回りは上昇となりました。欧州は、月半ば過ぎまでは米国と同様の動きとなりました。月下旬に実施された欧州中央銀行(ECB)では0.25ポイントの利上げが実施されましたが、欧州主要国のインフレが鈍化するなか、次回会合では利上げを一時停止するとの見方が強まり、ドイツの短期債利回りは低下で月を終えました。ドイツ10年債利回りは月間で上昇となりました。英国は、6月CPIの前年比上昇率が予想以上に鈍化したことを受けて、次回会合での追加利上げ幅がこれまでの予想よりも小幅となるとの見方から、英国は短期債を中心に利回りが低下し、10年債利回りも低下で終えました。

7月の国債市場では、米国10年債の利回りは3.81%から3.95%、ドイツ10年債の利回りは2.39%から2.47%に上昇した一方、英国10年債の利回りは4.39%から4.31%に低下しました。クレジット市場については、グローバル投資適格社債の対国債超過リターンは0.85%、グローバル・ハイイールド債の対国債超過リターンが1.05%と、国債をアウトパフォームしました。

パフォーマンス

7月のパフォーマンスは0.72%となりました。

金利戦略は、英国の対欧州でのオーバーウェイト(相対的な利回り低下を見込むポジション)やカナダの対米国でのアンダーウェイトのほか、月半ばに構築した欧州の対米国でのオーバーウェイト等国別選択が主なプラス寄与となりました。イールドカーブでは、金融政策の乖離を見込み、豪州のフラット化と米国のスティープ化を組み合わせるポジションを構築しました。当ポジションの寄与は当月は小幅にマイナスとなりました。

通貨戦略は、高利回り通貨のキャリー獲得のために組み入れたメキシコ・ペソのオーバーウェイト(対加ドル)が当月もプラスに寄与しました。なお、スウェーデン・クローナの対豪ドルでのアンダーウェイトを構築しました。

クレジット戦略は、リスク性資産が当月も堅調に推移するなか、米欧の投資適格社債の保有がプラスに寄与しました。なお、低ボラティリティ環境でのインカム追求を目的に投資適格社債の保有を維持しました。

投資行動・投資方針

堅調な米国経済とインフレの鈍化を受けて、少なくとも当面は景気後退が回避される可能性との市場の見方が足元高まりつつあります。しかしながら、6月のユーロ圏コア・インフレ率改定値の上方修正に対しては市場がネガティブに反応しており、今後も引き続きインフレの動向に注意が必要と考えます。中央銀行が緩和姿勢に転じる主なカタリストの一つに労働市場の悪化が挙げられますが、雇用は底堅さが続いており、債券市場は当面は方向感を欠く展開となることが見込まれます。

インフレと経済成長の道筋が明確になるまでは、全体的な市場の方向性が見えてくる可能性は低いと考える一方、地域的な乖離は継続すると予想します。ECBは経済成長の減速に敏感になっており、フォワード・ガイダンスで金融政策の柔軟性を示唆する可能性が高まっています。このような環境下、欧州デュレーションをオーバーウェイトとする方針といたします。その他、スウェーデンは金利感応度の高い経済の一つであることから、金利上昇の経済への影響が懸念されます。一方、豪州については、インフレ第二波のリスクを勘案すると、金融引き締めに関する市場の織り込みは不足しているとの見方をしています。よって、スウェーデン・クローナを対豪ドルでアンダーウェイトとするほか、豪州イールドカーブのフラット化ポジションを構築いたします。

なお、現在は資本市場のボラティリティが低下しており、インカム追求にとって好環境といえます。しかしながら、景気後退リスクは依然存在しているとの見方を維持し、保守的な姿勢で質を追求することが賢明だと考えます。相対的にディフェンシブなセクターを選好し、質の高いクレジット(証券化商品を含む)に投資機会があるとみています。

Monthly Letter

他のレポートを参照するにはこちら>>

本資料は、情報提供を目的としてシュローダー・インベストメント・マネジメント株式会社(以下「弊社」といいます。)が作成した資料であり、いかなる有価証券の売買の申込み、その他勧誘を意図するものではありません。弊社はお客様との投資一任契約の締結という形態にて機関投資家のお客様に運用戦略をご提供させて頂きます。本資料に示されている運用実績、データ等は過去のものであり、将来の投資成果等を示唆あるいは保証するものではありません。投資資産および投資によりもたらされる収益の価値は上方にも下方にも変動し、投資元本を毀損する場合があります。また外貨建て資産の場合は、為替レートの変動により投資価値が変動します。本資料は、作成時点において弊社が信頼できると判断した情報に基づいて作成されておりますが、弊社はその内容の正確性あるいは完全性について、これを保証するものではありません。本資料に記載された特定のファンドに関する情報は、本資料でご紹介する運用戦略等を説明するための参考情報として記載したものであり、当該ファンドの募集その他勧誘を目的としたものではありません。本資料中に記載されたシュローダーの見解は、策定時点で知りうる範囲内の妥当な前提に基づく所見や展望を示すものであり、将来の動向や予測の実現を保証するものではありません。市場環境やその他の状況等によって将来予告なく変更する場合があります。シュローダー/Schroders とは、シュローダー plcおよびシュローダー・グループに属する同社の子会社および関連会社等を意味します。本資料を弊社の許諾なく複製、転用、配布することを禁じます。
投資一任契約に基づいた運用を前提とするお客様へ 本資料に記載されている特定のファンドに関する情報は、本資料でご紹介する運用戦略等を実現する際に投資一任契約口座にて投資対象となりうる有価証券を例示することを目的としたものであって、弊社が当該ファンドの募集その他勧誘を目的としたものではありません。ご契約に際しては、必ず契約締結前書面をご熟読ください。
【費用等について】弊社が投資運用業としてお客様に資産運用サービスをご提供する際には、運用報酬の他、組み入れ資産の売買手数料、保管費用等をお客様にご負担いただきます。運用報酬及びその他の手数料、費用等は、契約の種類、契約資産残高、運用手法、及び運用状況等により異なるため、あらかじめその料率やその上限額等を表示することはできません。
【リスクについて】 受託資産の運用には、組み入れ有価証券等の価格変動リスク(ファンド等かかる有価証券等がさらに組み入れている対象物の価格変動リスクも含みます)、金利や金融市場の相場の変動リスク、十分な流動性の下で取引が行えない市場流動性リスク、及び株式やその他の有価証券の発行体の信用リスク等の影響を受けます。また、外貨建ての資産は、為替変動リスクの影響も受けます。また、デリバティブ取引を利用する場合、取引開始時に差し入れた証拠金の額を上回る損失が生じるおそれがあります。また証拠金の額や算出方法は取引の内容等により異なるため、取引の額の当該証拠金の額に対する比率は表示することができません。従って、これらの影響により組入れ資産の価格が変動して損失を生じ、投資元本を毀損する可能性があります。受託資産の運用によって生じた損益はすべてお客様に帰属します。

Topics

債券
グローバル
マンスリーレポート
外国債券(ストラテジック・ボンド)