シュローダー(本社:英国 ロンドン)のグループ企業でインパクト投資のスペシャリストであるブルーオーチャードは、新たな取り組みであるアディショナリティ・ハブを設立したことを発表しました。
ブルーオーチャード・アディショナリティ・ハブは、資金提供者からの資金をプールして、投資先企業に対し、インパクトや企業価値創造に向けた取り組みだけでなく、技術支援など、資金面以外の支援を行います。
専門性や運営能力をさらに強化することを目的とした技術的な助言やトレーニングの提供は、インパクトと企業価値創造を加速させるためのものです。
韓国国際協力団(KOICA)がブルーオーチャード・アディショナリティ・ハブの最初の支援者となりました。
ブルーオーチャード・アディショナリティ・ハブとは
ブルーオーチャードは、運用するファンドと密接に関連する、さまざまな技術的支援を行ってきた豊富な経験があります。これまでに、アジア、アフリカ、ラテンアメリカにおいて135以上の技術支援プロジェクトを計画・運営し、国際的な資金提供機関、開発金融機関、民間の資金提供者や財団などから総額3,600万ドルを調達してきました。ブルーオーチャード・アディショナリティ・ハブは、能力開発、市場開拓、トレーニングやコーチング、インパクト測定支援など、さまざまな支援を投資の前後に行います。
ブルーオーチャード CEO フィリップ・ミュラーのコメント:
「ブルーオーチャードは20年以上にわたり、インパクト投資におけるイノベーションを推進してきました。アディショナリティ・ハブの立ち上げは、私たちのコミットメントを改めて示し、投資先企業やその顧客に対し追加的な成果を提供し、投資家に価値を提供するための重要な一歩です。この重要なイニシアチブを進めているブルーオーチャードのチームを誇りに思っています。」
「アジア有数の政府機関である韓国国際協力団と関係を築けて非常に光栄です。社会や環境に対するプラスのインパクトを実現するために協力していくことを楽しみにしています。」
ブルーオーチャードの新たな取り組みであるアディショナリティ・ハブは、さまざまな資金提供者からの資金をプールすることで、包括的な仕組みを構築し、これまで追加的な支援ができなかった先にも技術的支援を提供します。これにより、業種、資産クラス、テーマ、投資先を問わず、より多くの投資先に資金面以外の追加的支援を提供できるようになり、全体としての成果を増大できると考えています。
アディショナリティ・ハブの最初の支援者は、韓国外交部が設立した政府機関である韓国国際協力団(KOICA)です。KOICAからの資金は、ブルーオーチャードのサステナブル・インフラ投資にとって不可欠なものです。この資金は、サステナブル・インフラ・プロジェクトに関連する環境的、社会的リスクを分析・管理するための国際的に優れた取り組みを実施するために使用されます。
韓国国際協力団 副理事長 ホン・ソクファ氏のコメント:
「韓国の対外援助機関であるKOICAは、Innovative Partnership Solution(IPS)プログラムを通じて、世界の革新的なパートナーと協力しています。KOICAは、ブレンデッド・ファイナンスが環境整備を強化し、SDGsを達成するための革新的かつ効果的なツールだと確信しています。また、このプロジェクトが新興国におけるサステナブル・インフラ・プロジェクトに投資を行うことで、現地の雇用創出や再生可能エネルギーの生産、温室効果ガスの削減に貢献することを期待しています。」
「世界有数のインパクト投資会社であるブルーオーチャードとパートナーシップを始められることをうれしく思っています。今後も協力を強化し、気候変動に対する行動を支援していきたいと考えています。」
インパクト投資において、「アディショナリティ」とは、投資が投資先企業やその顧客、環境に対してもたらすプラスの変化をを指します。アディショナリティを実現するためには、2つの手段が組み合わせて活用されます。第一に、投資資金そのものが、より高いリスクを取る、より低いリターンを許容する、など、特定の特性を持つことがあります。第二に、投資に加えて、技術的・戦略的アドバイス、ネットワークや市場情報へのアクセス、専門性や運営能力を強化するためのトレーニングなど、資金面以外の付加価値が提供されることがあります。これらの手段は、投資が期待されるインパクトを確実にもたらし、社会や環境に対する企業のプラスの貢献を支援するために役立ちます。