世界15カ国の機関投資家の意識調査を実施
シュローダーは、北米、欧州、アジア、中南米など世界15カ国650の年金基金や機関投資家を対象に、サステナビリティ(ESG)投資の意識調査を実施した。今年で2回目となる同調査では、昨年の67%を上回る74%の投資家が「今後5年間でESG投資の重要性が一層増す」と回答。企業の持続的な成長を支えるESG投資は、世界的に長期投資のニューノーマルとなりつつあり、それを実践するアクティブ運用の役割は大きい。
今後5年間でESG投資の重要性はどう変化するか
出所:シュローダー
ESG投資への意識にギャップ
これまでESG投資といえば欧州が先駆けとなり拡大してきたが、むしろ最近ではアジアでの注目が高まっている。日本でもスチュワードシップ・コードが進展するとともに、公的年金がけん引役となってESG投資は、ここ数年で急速な広がりを見せている。しかし、世界的に見ても運用資産残高の大きい年金基金や機関投資家と比較的規模の小さい投資家との間には、ESG投資への意識とその取り組みにギャップが生じている。公的年金など規模が大きいアセットオーナーは資本市場全体の価値向上など、ユニバーサール・オーナーとしての責任や影響力が大きいことから、ESG投資を重視する姿勢を強く打ち出している。
新しい投資ソリューションとしても、ESG投資は有力視されている。今回の調査によると、「伝統的資産クラスの革新的な運用戦略」や「リスク管理の改善」などに次いで、「サステナビリティ(ESG)運用戦略の多様化」を期待する投資家が多いことが明らかとなった。
ESG投資の発展には目に見える成果の実現が必要
欧米に続き、日本でもESG投資に取り組むことがもはや不可欠となってきているものの、世界全体で見るとESGの要素が投資判断に何らかの影響を及ぼしていると回答した投資家は68%にとどまる。その理由として「パフォーマンスへの確信が十分持てない」「提供データや情報の透明性が不足している」などといった課題が挙げられた。
多くの学問的な研究ではESGがパフォーマンスに貢献することが示されているが、それが実際に投資家に認知されているとまでは言い難い。例えば投資先企業とのエンゲージメントによって企業のESGへの取り組み姿勢が変わり、それらがパフォーマンスにつながっていくなど、目に見える成果が一層求められていると言える。
投資判断にESG要素はどの程度影響するか
出所:シュローダー
【シュローダー・グローバル機関投資家意識調査2018年】 |
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